低周波騒音との戦い(1)

低周波騒音問題に対し、これまで私が行ってきた対応の一部をご紹介。

  1. 計測
    ①市販されている安価な騒音計(サンワサプライ CHE-SD1:測定限界30dB)を購入して計測してみた結果「Lo:計測不能」であった。
    環境省の基準で「騒音」とされるのは「療養施設、社会福祉施設等が集合して設置される地域など特に静穏を要する地域において夜間で40dB以下」とされており、この数値はWHOの定める環境騒音ガイドラインに合わせていると思われる。(欧州夜間騒音ガイドラインでは35dBなのだが、何れにしても「基準以下」だろう。
    私が使用している機材がさして高精度な物ではないことを勘案しても、客観的には騒音と判定されない数値だと思われる。(私には十分ウルサイんだけども)

    ②iOS用アプリの 「RTA(Realtime Audio Analyzer) 」を使って、iPhoneの内蔵マイクで低周波騒音発生時の様子を計測したところ、低周波域でのノイズは観測できた。大体300Hz以下で発生しており、特に125Hz以下が強い。このヒストグラムはリアルタイムでピョコピョコ動いており、聴感の感覚とも合致している。その動きから判断するに、モーターやコンプレッサー等の機械音では無さそうだ。



  2. ベッド環境の改善 
    「少しでも快適に眠れるように」という意図で実施。これは多少効果あった様に思う。
     
  3. マンションの管理事務所に相談し、それとなく近隣住人に訊ねてもらう
    「私も気になっている」という人が一人でも居れば心強かったのだが、今のところそういう人、世帯は見つかっていない。

  4. 「夜間は静かにしましょう」的な張り紙等の掲示を理事会&管理会社に提言
    「他に同様の苦情が届いていない」という理由で保留。一般的なモラルの話なので通るかと思っていたけれど残念である。まあ、実施されたところで大して効果は無いと思われるが。(複数の被害者が声を上げれば状況は変わると思うけれど)

  5. 地元警察への相談
    管理組合の運営会社から勧められ、地元警察の「生活安全課」という部署に相談してみたところ親身に相談に乗ってもらえた。しかし「具体的に騒音を確認できないと対応しようがない」とのことで「騒音発生時に通報してくれれば深夜でも警ら中の者に向かわせるよ」ということになった。

    ➡翌日の深夜1:30頃に騒音が発生したので早速通報、2:00頃に若い男女ペアの巡査が来てくれた。部屋に招き入れ「ほらほら、この音なんですよー」と確認してもらったのだが・・・・・・・二人とも「えっ? 全然聞こえないです」とのこと。
    10分近く居てくれて、部屋のあちこちで聞き耳を立ててくれたものの、肝心の低周波騒音は全く認識してもらえなかった。(その間、私にはハッキリ聞こえていたのだけれど)
    ちょうど冷蔵庫のコンプレッサーが動作し始めた時に「あ、今の音ですか?」と反応してくれたので特に難聴では無いと思われるが「聞こえない」以上どうしようもなく、お礼を言って帰って頂いた。 

 

【ここまでのまとめ】

計測の結果、実際に低周波の「音」は明らかに発生しているが、そのレベルはとても小さく、一般的には騒音とは認識されないレベルだということも分かった。また、この音を認識できる人は周囲には一人もいない様だ。

状況的には「私の耳の感度が高過ぎる」か「私が神経質すぎる」ということになる。
もちろん、このまま諦めるつもりはない。

(つづく)